大谷石の採掘・加工・販売を手がける大谷石産業(宇都宮市田野町、鈴木一矢(すずきかずや)社長)は今月、同市大谷町の商業施設「ベルテラシェ大谷」で大谷石の板材の展示、販売を始めた。個人需要の取り込みを図る。
施設は大谷地区の新たな観光拠点として、2021年9月にオープン。同社は施設内にある、近隣農家の野菜などを販売する「物産館」と大谷石を使ってものづくり体験ができる「体験館」を運営している。
同社によると、昨年の春と秋、施設で大谷石の板材を中心にアウトレットセールを開催したところ、購入者が想定した以上に多く、商機を見いだした。県外から訪れた旅行客からも購入希望の声が寄せられ、常設での販売を決めた。
販売する板材は、縦30センチ、横60センチ、厚さ5センチ(3千円)や縦30センチ、横30センチ、厚さ2センチ(1400円)など4種類。自宅の庭で使ったり、室内のインテリアにしたりする人などの需要が見込めるという。
同社の担当者は「今後もお客さまの多様なニーズに応えていきたい」と話している。