絶滅の危機に直面している伊吹山のイヌワシの子育てを「無人リモートカメラ」でライブ配信している滋賀県米原市はこのほど、親鳥の抱卵からふ化し、1羽目のひなが誕生していることが確認できたと発表した。
市によると、11日午前8時半ごろ、撮影と配信を担当している野生動物の調査研究会社「イーグレット・オフィス」(同市下板並)から連絡が入った。伊吹山周辺に生息するイヌワシのつがいは岩陰に営巣し、2月27日に産んだ二つの卵を温めていた。1羽のふ化後も親鳥は残りの卵を温めているという。
市は3月28日から、ライブ配信を市役所本庁舎などで行っている。営巣地やカメラに関する情報は非公開。映像を通して見守り効果と撮影マナーを守る監視役、違法行為の抑制を目指している。
市自治環境課は「ひなの誕生はとてもうれしい。親鳥もひなに餌を与えるなど子育てに忙しいようだ。イヌワシのほほえましい様子をみんなで見守ってほしい」としている。