半世紀前のタイムカプセル開封計画! 島原第二小、卒業生有志が計画 11月に式典 中身は当時の在校生に返却へ

創立百年記念碑の前に集まった髙尾さん(右から2人目)ら島二小タイムカプセル開封実行委員会メンバー=島原市立第二小

 今年創立150周年を迎える島原市立第二小の卒業生が「創立百年記念碑」内のタイムカプセルを開封する計画を進めている。14日、有志16人でつくる「島二小タイムカプセル開封実行委」が市内で説明会を開き、8月10~16日にタイムカプセルを取り出し、11月19日午前10時から開封式を開くことを決めた。
 第二小は1873年、「協律第二番小」として開校。1947年、現在の校名となり、72年、現在地(萩が丘2丁目)に移転した。創立百年記念碑が76年、同校正門近くに建立されたのに合わせ、当時の在校生が作品や写真などをタイムカプセルに入れて埋設したという。
 「半世紀前のタイムカプセルを開け、小学生の頃の自分に再会しよう」-。創立150周年を前に、加美町の薬剤師、髙尾絵美さん(59)を中心に、実行委が今年2月に発足。しかし、埋設場所を正確に記憶している人はいなかった。
 記念碑を設置する作業を収めた写真が同校にあり、実行委は「台座の穴がタイムカプセルの埋設に関係しているのではないか」と推察。除幕式を伝えた76年3月25日付の島原新聞記事に「台座のなかに五十年後に開けるようにタイムカプセルを作って入れることになった」とあり、実行委は記念碑内に埋設したと結論付けた。
 説明会では、卒業生で萩原1丁目の石材店経営、吉田清隆さん(60)が記念碑の設置作業に携わる父親の写真を見ながら、「開封後は、新品以上にきれいに磨き上げたい」と話した。
 タイムカプセルを開封した後、中に収めた作品などを制作した本人に返す方針。髙尾さんは「全児童数は千人近くだったと思うが、各地に散らばっている。開封費用のほか、遠方の人への郵送費としてクラウドファンディングで資金を募りたい」と話す。同実行委は、ホームページで当時の在校生に関する情報提供を呼びかけている。

父親が携わった記念碑設置当時の写真を紹介する吉田さん(右)=島原市新町2丁目、霊丘公民館

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