「被爆者の店」休業中の支援金に感謝 長崎被災協が会見

全国から寄せられた支援金に対し、あらためて感謝を語る田中会長(右から2人目)ら=長崎市岡町、長崎被災協

 2年半にわたる休業を経て閉店した長崎市岡町の売店「被爆者の店」跡に新店舗が入ることを受け、長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)が19日会見した。テナント収入がない間、被災協には全国から1千万円以上の支援金が寄せられたとして、田中重光会長(82)は「感謝の気持ちでいっぱい」と述べた。
 被爆者の店は1957年開店し、被爆者の就労や社会参加を支えた。94年に現在のビル1階に移った後、テナント業者が土産物などを販売していたが、新型コロナウイルス禍で2020年9月に撤退。同じビルに入居する被災協は収入を失い、財政難に陥った。
 田中会長は「『被災協をなくすな』と全国から支援金をいただき、持ちこたえられた」と感謝。横山照子副会長(81)は、被爆者の店も世界から寄せられた資金を元手に始まった歴史を紹介し「2度にわたり多くの人からの寄付で助けられ、生かされた。これからも見守ってほしい」と語った。
 雑貨や軽食などを販売する新店舗「Blue Bronze Store」は4月下旬にもオープンする予定。

© 株式会社長崎新聞社