くすぶる火を踏みつけ野焼き初期消火、山林への延焼防ぐ 男性に感謝状

感謝状が贈られた中田さん(前列右)と森口さん(同左)=宇治田原町立川・京田辺市消防署宇治田原分署

 野焼きが山林に延焼するのを未然に防いだとして京田辺市消防本部は、京都府宇治田原町南の森口半一さん(70)と同町溝尻の中田実さん(74)へ感謝状を贈った。

 3月11日午後2時ごろ、自宅にいた森口さんは近隣で煙が上がっていることに気づき、確認に行くと、野焼きの火が燃え広がっていた。山林に燃え移らないように、くすぶる火を足で踏みつけて初期消火活動を行った。

 中田さんは畑で作業をしていた。火災現場への道は狭く、消防車が通りにくい状況だったため、軽トラックで消防職員を現場に誘導した。

 この火災で約1500平方メートルが焼けたが、けが人はなかった。同消防本部の林朋也消防長は「2人の行動が被害を最小限に食い止めた」とたたえた。

 森口さんは「若い頃から消防団活動をやっていて、火事には注意してきた」と話した。中田さんは「地元住民として今後も災害時に協力していきたい」と意気込みを語った。

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