宿泊施設で産後ケア 五島市が県内初事業 乳児を預けてヨガ、食事を満喫 

講師(左)の指導を受け、ヨガでリラックスする母親=五島市、旅館中本荘

 出産後の母親をサポートしようと、五島市は19日、長崎県内で初めて宿泊施設を利用した産後ケア事業を開始した。月1~2回、同市武家屋敷1丁目の旅館中本荘で実施。乳児を保育士らに預け、ヨガや食事などをして体を休める。
 市こども未来課によると、出産後の母親が育児で困難を感じたり、転勤やIターン、夫のUターンで来て身近に育児を支援してくれる人がおらずに不安やストレスを抱えたりしている。こうした母親に日常を離れる機会をつくり、安心して子育てができるよう、心身両面で支援するのが目的。
 対象者は、生後5カ月までの赤ちゃんを持つ母親。1回の定員は4人。利用料は千円で、1人3回まで利用が可能。7日前までに市子育て世代包括支援センター ネウボラGOTO(電0959.74.0678)で予約する。
 

別室で保育士らに預けられた赤ちゃん

19日は、3~4カ月の子どもを持つ4人が利用。母子の健康チェック後、保育士や保健師に預け、別室でヨガ講師によるヨガを体験。五島産の食材を使った料理を楽しんだ。利用した松尾望さん(36)は「子どもを安心して預けることができ、気晴らしになった。五島に引っ越してきたばかりなので、人と話す機会ができて良かった」と話した。
 同事業で、希望者は入浴や助産師らへの個別相談もできる。

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