ニッサンZ・レーシングコンセプトがスーパー耐久富士公式テストに登場。ST-Z越えの速さみせる

 4月28日、静岡県の富士スピードウェイでスーパー耐久シリーズの公式テストが行われたが、なかでも注目のマシンが2台登場した。ST-Qクラスから参加したNISMOの230号車『ニッサンZ・レーシングコンセプト』は平手晃平/佐々木大樹/高星明誠/松田次生というドライバーラインアップで周回を重ねた。

 ニスモは2022年も富士24時間に同じ車名のニッサンZ・レーシングコンセプトを2台投入し、NISMOからエントリーした1台はカーボンニュートラルフューエルを使用した。また、Max Racingから参加した244号車は、富士24時間の後もスーパー耐久のST-Qクラスを活用し、シリーズに継続参戦。ここで得られた知見が、2023年からST-ZクラスにもデビューしたニッサンZ GT4に活かされた。

 このニッサンZ・レーシングコンセプトについては、2022年の参戦時も「ニッサンZのさまざまなモータースポーツカテゴリーでの参戦の可能性を探るべく開発」を進めることが目的とされていた車両だ。

 今季の参戦について、日産モータースポーツ&カスタマイズ取締役副社長で、モータースポーツ戦略を担当、スーパーGTではニッサン系チーム総監督を務める松村基宏氏に聞くと、「GT4をベースに、さらに改善する領域を調べ、同時にカーボンニュートラルフューエルをトライする」車両であるようだ。

 具体的な内容についてはまだ語られることはなく、第2戦富士24時間のレースウイークに明かされることになりそうだが、外観を見るとフロントは大きく拡大されており、冷却系などに効果が大きくありそう。この日はST-Z車両を上回るタイムも記録しており、そのポテンシャルに注目が集まるところだろう。

2023スーパー耐久富士公式テスト 230号車ニッサンZ・レーシングコンセプト
2023スーパー耐久富士公式テスト 230号車ニッサンZ・レーシングコンセプト
2023スーパー耐久富士公式テスト 230号車ニッサンZ・レーシングコンセプト
2023スーパー耐久富士公式テスト 26号車raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4。リヤからはニッサンZ・レーシングコンセプトとはあまり違いは見えない。

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