那須塩原・ボッチャ市長杯開催へ 障スポのレガシー継承

昨年10月に市内で開かれた「いちご一会とちぎ大会」ボッチャ競技

 【那須塩原】昨年10月の全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」でボッチャの会場となった市が、レガシー(遺産)継承などを目的として9月にボッチャの交流大会を開催することが28日までに分かった。障害の有無や性別、年齢による部門を設けず、県民なら誰でも参加できる大会とする。出場できるのは32チームで6月以降に募集を開始する。(生澤一浩(いけざわかずひろ))

 全国障害者スポーツ大会では、とちぎ大会で初めて正式競技となったボッチャは昨年10月29、30の両日、高柳の三和住宅にしなすのスポーツプラザ体育館で開催され、全国の代表選手が熱戦を繰り広げた。

 市はボッチャの普及促進に向け、2022年度に小中高校などでの体験教室や中高年向けの出前講座を計15回実施。同年度末に発表した第2期市スポーツ推進基本計画(23~27年度)で基本施策の一つに掲げた「障害者スポーツの普及による共生社会の実現」を具体化する事業として、「市長杯」の冠を付けた交流大会の開催を決定。県ボッチャ協会の関係者らと協議を重ねてきた。

 大会の日程は9月10日で会場はとちぎ大会と同じスポーツプラザ体育館。多くの人に楽しんでもらうため3人一組のチーム戦とし、リーグ戦とトーナメント戦で優勝チームを決める。市は県協会や市教委などと協力しながら6~7月に参加者を募集する予定。参加費を徴収するかどうかは検討中だという。

 市スポーツ振興課の和気広美(わきひろみ)課長(53)は「ボッチャを含めた障害者スポーツに対する市民の関心は高まっている。第1回は手探りな部分も多いが、多くの人に参加してもらい、2回目3回目と重ねていければ」と意気込む。県協会の君島紀子(きみしまのりこ)会長(58)=下永田6丁目=は「とちぎ大会が終わった後も、市が競技の普及のために力を尽くしてくれることはありがたい。協力して大会を成功させたい」と願っていた。

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