観光客と市民、交流の場へ ブルー・ブロンズ・ストア開店 平和公園の「被爆者の店」跡地

「被爆者の店」跡を改装し、オープンした「Blue Bronze Store」=長崎市岡町

 観光客や修学旅行生らが行き交う長崎市の平和公園の一角に、雑貨や軽食を販売する「Blue Bronze Store」(ブルー・ブロンズ・ストア)が28日オープンした。同市岡町で60年以上営まれ、新型コロナ禍の影響で閉店した売店「被爆者の店」の跡地。新たな憩いの場として再出発した。
 被爆者の店は1957年に長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)が始め、土産品などを販売していた。被爆者らを雇用して収入や社会参加を支え、反核平和運動の拠点にもなった。しかし、コロナ禍で客が激減して2020年9月から休業し、そのまま閉店した。
 新店舗は長崎市の吉田篤郎さん(36)と母佳代子さん(64)が経営。店名は青銅(ブロンズ)製の平和祈念像から連想した。洋服やアクセサリー雑貨のほか、市内の福祉事業所から仕入れた焼き菓子などを販売。店内に飲食スペースもあり、県産茶やコーヒー、カレーなどを提供する。
 吉田さんは「観光客だけでなく地元の人も訪れ、交流する憩いの場所になれば」と期待した。営業時間は午前9時~午後5時、水曜定休。

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