長崎県対馬市厳原町の対馬博物館で、開館1周年を記念した特別展「対馬の昆虫-陸橋の島の生物多様性」が29日、始まった。同博物館は同日、小学生4人を「こども博物館長」に任命。特別展のテープカットや見学などをしてもらった。
大陸と日本列島の間に位置する対馬では豊かな生態系が育まれ、貴重な昆虫類も多く生息している。特別展では「ツシマウラボシシジミ」や「ツシマヒラタクワガタ」など対馬ならではの昆虫の標本およそ3千点を紹介。昆虫採取に使う専用の道具なども展示した。
こども博物館長は特別展に合わせ、博物館に親しみを持ってもらおうと企画。町田一仁館長から任命書を受けた4人は比田勝尚喜市長らとテープカットに臨んだほか、学芸員の案内の下、特別展や対馬ゆかりの画家、故青木秀文氏の絵画展などを見学した。
内山結衣花さん(11)=金田小6年=は「触るのは得意ではないが昆虫はきれいで好き。珍しい虫の標本もあったので多くの人に見てほしい」。小島陽葵(ひまり)さん(8)=鶏鳴小2年=は「見学は勉強になった。周りの友だちにも博物館を勧めたい」と話した。
同博物館は昨年4月30日に開館。今年4月28日までに累計で4万826人が来場した。特別展は7月30日まで、絵画展は6月4日まで。