新芽摘むさしま茶 一番茶収穫始まる 茨城・坂東

刈り取り機や手摘みで新茶を収穫する生産者=坂東市逆井

5月2日の八十八夜を前に、茨城県西地域の特産品「さしま茶」が収穫期を迎えている。産地では淡い緑色の新芽を摘む一番茶の摘み取りが始まっており、茶農家の収穫作業が続く。今年は例年より5日ほど早く、来月半ば過ぎまで行われる予定だ。

坂東市逆井の日本茶製造販売「のぐち園本店」では29日、一番茶の摘み取りを始めた。日本茶の代表品種、やぶきたの新芽約400キロを、刈り取り機や手摘みで収穫した。

同園は1910年に創業。約2ヘクタールの茶畑で、やぶきたの他、さやまかおり、おくみどりなど6品種を栽培している。三代目園主の野口正夫さん(86)は「春先に暖かい日が続いたため、今年は収穫時期が早まった。生葉の香りが良いため、(加工後)香味の豊かなお茶ができそうだ」と期待を寄せた。新茶は来月12日から同園店頭、ホームページで販売予定。

さしま茶は、古河、坂東、常総、八千代、境の3市2町で生産されるブランド茶で、濃厚な香りとコクのある味わいが特徴。

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