力士の迫力間近に 大相撲の茨城・神栖場所 国技の奥深さ堪能

大相撲神栖場所で懸命に突っ張りを繰り出す高安(奥)=神栖市木崎

大相撲春巡業の神栖場所(実行委員会主催)が30日、茨城県神栖市木崎のかみす防災アリーナで開かれ、相撲ファンや家族連れらが数多く訪れ、巨体同士がぶつかる迫力を間近で味わった。

同県土浦市出身の高安や、水戸市出身の武将山のほか、5月場所に復活を期す横綱照ノ富士らが参加した。

取組前には、巡業らしく多くの力士が気軽にサインや写真撮影に応じ、ファンは交流を楽しんだ。土俵では相撲甚句や髪結いの実演、禁じ手を紹介する「初切(しょっきり)」も披露され、観客は国技の奥深さを堪能した。

取組では武将山は朝乃山を押し出し、高安は小手投げで翔猿を下し、会場を沸かせた。5月場所に向け、武将山は「まずは勝ち越し」と目標を掲げ、高安は「大きな声援で熱い気持ちになった。パワーをもらった。ベストを尽くしたい」と語った。

家族で観戦に訪れた同県鉾田市借宿の会社員、鬼沢康明さん(39)は「テレビよりも迫力があった」と話し、長男の零君(7)は「お相撲さんと握手してもらった。(びんつけ油が)バニラのにおいがした」と喜んだ。

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