慶賀の「出島」びょうぶを初公開 シーボルト来日200年 長崎でオラニエフェス 出土磁器から発想の絵画展も

川原慶賀が描いた「長崎湾の出島の風景」の複製びょうぶ=長崎市、出島和蘭商館跡

 オランダと日本の食や文化を紹介する「オラニエフェスティバル」が4月29、30の両日、長崎市出島町の国指定史跡「出島和蘭商館跡」であり、シーボルト来日200周年を記念した企画やオランダにちなんだ絵画展、出店などでにぎわった。
 出島の指定管理者「出島VOF」主催。「オラニエ」は、オランダ語でオレンジ色の意味で同国王家のシンボルカラー。国王の誕生日(4月27日)を祝おうと毎年4月に開いている。
 シーボルトのお抱え絵師として活躍した川原慶賀が描いたびょうぶ「長崎湾の出島の風景」の複製を初公開。同フェスを毎年楽しみにしている女性(74)は「立体感があり、昔の長崎の様子が分かりやすかった」と見入っていた。びょうぶの展示は5月7日まで。
 出島で出土した磁器から発想を得た絵画展も開催。オランダ出身アーティストのデボラ・マックスさんは「2020年開催予定だったが、コロナで延期になっていた。長崎の皆さんに温かく迎えてもらえてうれしい」と話した。絵画展は8月31日まで。

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