「通常の雨なら被害の可能性低い」 岩盤崩落した 広島・呉の山 避難指示を解除【動画ニュース】

先週、小規模な斜面の崩落が確認され、避難指示が出されていた広島・呉市の山について、市は、1日午後、避難指示を解除しました。一方で、まとまった雨が予想される場合などは通常よりも早いタイミングで避難指示を出す方針です。

呉市 広塩焼の山では、先月26日、住民や消防が “異音” を確認したため、市は一時、周辺の103世帯に対して避難指示を出しました。その後、専門家らによる調査で山の岩盤の一部が崩落していたことを確認。1日朝の時点で4世帯6人に避難指示が出ていました。

戸井宏光 記者
「避難指示が出て、5日目の朝を迎えました。これから市と県の職員が調査を行うため、山に入っていきます」

先週、崩落が確認された現場について、1日、市と県は、あらためて調査しました。現場周辺では、きのう4月30日未明にかけて24時間に30ミリ程度の雨が降りましたが、新たな岩盤の崩落などは確認されなかったということです。

また、現場付近では、住宅への落石を防ぐための県による応急工事も実施されたことから、呉市は通常の雨であれば、被害が起こる可能性が低くなったと判断。午後1時半に避難指示を解除しました。

呉市 新原芳明 市長
「雨が降って一定期間経った後に現場を県と市に確認してもらって、避難指示は解除可能だと判断」

一方、これから本格的な大雨シーズンを迎える中で、まとまった雨が降った場合、岩盤の崩落などのリスクは他の地域に比べて依然、高いとしています。

広島県 西部建設事務所 箱田伸洋 呉支所長
「ここは、もともと急傾斜地で、雨が降れば、がけ崩れが起きやすい土地。これから梅雨時期を迎える。引き続き雨が降れば、避難してもらいたい状況は変わっていない」

呉市では、1日午前中まで避難指示を出していた4世帯6人に対しては、▽大雨注意報レベルの雨が予想されたり、実際に降ったりした場合や、▽異音などの異変が確認された場合などは、ふだんよりも早いタイミングで避難指示を出すことにしています。

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