茨城・結城蔵美館 「御手杵の槍」重さを体感 「刀剣乱舞」コラボ企画展 28日まで

長さ4メートル、重さ22.5キロある「御手杵の槍」を模した重りを持ち上げる来館者=結城市結城

名刀を擬人化したキャラクターを育てて戦うゲーム「刀剣乱舞」とコラボレーションした企画展「結城秀康展」が3日、茨城県結城市結城の結城蔵美館で始まった。秀康が所有した天下三名槍の一つで、ゲームに登場する「御手杵(おてぎね)の槍(やり)」のレプリカが特別展示された。刀剣乱舞とのコラボは3回目で、今回は初めて槍と同じ重量の重りを用意。約500人のファンが全国から駆け付け、22.5キロの重みを体感した。28日まで。

NHKで大河ドラマ「どうする家康」が放送されていることにちなみ、徳川家康の次男である結城秀康への関心を高めてもらおうと、市と市観光協会が主催した。秀康は、17代当主の結城晴朝の養子として結城家に迎え入れられた人物。18代当主となり、晴朝が愛用していた御手杵の槍を受け継いだ。槍は秀康から上州松平家に代々引き継がれたが、東京大空襲で焼失。現在はレプリカが同館で常設展示されている。

普段ショーケースに入れられている槍のレプリカは今回、360度の方向から観覧できるよう、ケースから外に出した展示方法に変えられた。また、槍を擬人化したキャラクターの等身大パネルも設置された。

福井県から来た会社員、山田裕美さん(32)は「ずっと見たかったので感無量。槍を見た瞬間、涙が出た」と感動した様子だった。結城市に住む福祉施設職員、秋山美紗さん(34)は、重りを持ち上げる体験をした。浮かせるだけでも一苦労し、「当時の人はこんな重いものをよく持てたなと実感できた」と感心していた。

関連企画として、市内4寺社ではコラボ御朱印の販売が行われている。また、国府町の観光物産センターでコラボグッズが販売されている。6日には、ゲームの宣伝部長を務めるキャラクター「おっきいこんのすけ」の撮影会が同館で開かれる予定だ。

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