インディーズバンドでありながら、観客2千人のライブハウスを満杯にするなど注目のガールズバンド「きみとバンド」。メインボーカルは、昨年加入した森田理紗子さん（福井県あわら市出身）だ。ガールズバンドとして史上最速での日本武道館単独ライブを目標に掲げる。森田さんは「1人だったら絶対に立てないステージに立たせてもらっている。ライブを重ねる度に自分らしさを出せるようになってきた」と話している。
きみとバンドは、2020年8月デビューの3人組。日向坂46への楽曲提供などで知られる古城康行さんが音楽プロデューサーを務める。21年秋にボーカルが活動を休止（のちに脱退）。森田さんがサポートメンバーながらメインボーカルとして参加し、22年1月に正式メンバーになった。
森田さんは中学生の時、友達から「歌がうまいね」と言われたことをきっかけに歌手を目指すことに。金津高校2年の時から月2回、東京で歌のレッスンを受け、東京の短大を卒業後にシンガー・ソングライターとして活動を始めた。
20年にYouTubeに100日連続で自身が歌っている様子を投稿。その動画が、ボーカルの代役を探していたきみとバンドのプロデューサーの目に留まった。森田さんは「チャンスだと思った」と振り返る。
「（当初は）どこか遠慮がちだった」という森田さんだが「メンバー（ドラムの大野真依さん、ギター・ボーカルの清原梨央さん）の2人が私を受け入れてくれたので（バンドに）入っていけた」と感謝する。昨年8月に日本最大級のライブハウス「Zepp Haneda」（東京）で観客2千人のワンマンライブを敢行。音楽関係者やファンからも客席が埋まるのか不安の声が上がったというが、チケットは完売した。
目下の目標は、デビューから5年6カ月以内での日本武道館の単独公演。実現すればメジャーを含めてガールズバンドとして最速となる。5月28日からは、3月に発表したニューアルバムを引っさげて全国ツアーが始まる。
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森田さんはシンガー・ソングライターとしても活動しているが「バンド活動と並行することで良い刺激を受けている」という。「コロナ禍もあり福井での音楽活動が少なかったので、今後は増やしていきたい」と話している。
