かしわ餅、甘い香り 水戸の菓子店 「元気に成長を」

一つ一つ丁寧に包まれたかしわ餅=水戸市南町

5日の端午の節句に合わせ、茨城県内の菓子店では、かしわ餅作りの最盛期を迎えている。水戸市南町の老舗和菓子店「木村屋本店」では4日、朝から作業に追われた。

午前4時から新粉をこねて、かしわ餅の皮を作り、楕円(だえん)形にかたどった。表面がふっくら、つやつやに蒸し上がると、一つ一つ丁寧にカシワの葉を巻いていった。

同店では、こしあん、みそあんの2種類があり、4、5の両日には1日約2千個を作るという。この日も店先に甘い香りが漂い、多くの客でにぎわった。

同店は1860年に創業し、160年以上の歴史を重ねる。6代目の木村智彦さん(46)は「今も昔ながらの製法で作っている。子どもたちに食べてもらい、元気に成長してほしい」と話した。

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