マラソン元日本代表の藤原新さん 古里・諫早で子どもたち指導

母校で子どもたちに指導する藤原さん(手前左)=諫早市、大草小体育館

 2012年ロンドン五輪男子マラソン日本代表の藤原新さん(41)=スズキアスリートクラブヘッドコーチ=が4月29日、古里の諫早市多良見町大草で陸上クラブの子どもたちに指導した。幼少時代のエピソードや現役生活を振り返り「自然があり、人が良い大草を誇りに思いながら羽ばたいて」とエールを送った。
 藤原さんは県立諫早高から拓殖大に進み、箱根駅伝に出場。10年のオタワ・マラソンで優勝したほか、12年の東京マラソンは2時間7分48秒の好タイムで2位となり、ロンドン五輪出場を果たした。
 陸上教室は大草陸上クラブが創立10周年を記念して企画。雨のため藤原さんの母校の市立大草小体育館で開き、近隣陸上クラブのメンバーらを含む小中高生約50人が参加した。
 藤原さんは手本を示し、速く走るためにはアキレス腱(けん)をしっかり使うことや、脚だけではなく体そのものを強化することなどが必要とアドバイス。「できなかったことができるようになった時の喜びを大事にしてほしい。(皆さんには)これからいろんな人生が待ち受けているが、そのことを大切にしていたら(困難にも)力強く取り組むことができる」と語った。
 子どもたちは「日々、どんなことを思い、どんな練習をしていますか」などと熱心に質問した。大草小5年、菅原小夏さん(10)は「体全体で走ることが大事という話が参考になった。もっと早く走れるようになって一番になりたい」と話した。

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