時差を利用 世界一周リレー 国や文化超えて平和発信 長崎

世界平和を願い、「長崎の鐘」を鳴らす参加者=長崎市、平和公園

 時差を利用して世界一周リレーをするイベント「ラン・フォー・ユニティ」が7日、長崎県長崎市であり、約20人が海外とオンラインでつながり、平和のメッセージを発信した。
 国や文化を超えて連帯し、平和な世界を築こうとカトリック系平和活動団体フォコラーレの若者組織「ティーンズ・フォー・ユニティ」が主催。世界各国の子どもたちが午前11時~正午に走り、時差を利用して24時間バトンをつないだ。長崎では県被爆者手帳友の会が初めて協力した。
 雨天のため、長崎では一部内容を変更。フィジーで始まり、ニューカレドニアからオンラインでバトンを受け取った参加者は、原爆が投下された時刻午前11時2分に合わせ平和公園で鐘を鳴らしたり、各国から寄贈されたモニュメントを使ったゲームなどを通して平和を願う姿を発信した。バトンはフィリピンへ渡された。
 企画者の一人、吉田幸久子さんは「長崎だけでなく、世界で同じ思いを共有できたことは大きな意義があった」と語った。長崎大付属小3年の重久暖龍君(8)は「平和のことを考えて鐘を鳴らした」と誇らしげに話した。

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