北上初のデイサービス 重症心身障害児者、医療的ケア児に対応

利用者のための運営を決意する島津愛郎所長(左)ら施設スタッフ

 重症心身障害児者や医療的ケア児に対応した北上市内初のデイサービス「ひだまり北上☆きらり」が8日、同市大曲町に開所した。元北上済生会病院の小児科医、石橋春美さん(73)が「当事者や家族の居場所になれば」と自宅敷地内に私財を投じて整備し、奥州市の社会福祉法人岩手ひだまり会(高橋洋子理事長)が運営する。保護者の負担を軽減し、誰もが地域で暮らせる場として浸透を期す。

 車で乗り付けられる屋根付きのスロープや、開放感のある南向きの広い窓。開所式で石橋さんは「北上にきて40年になるが、ご縁がつながり建てることができた」と感謝した。

 昨年4月1日時点で、市が把握している重症心身障害児者は25人、医ケア児は12人。所長の島津愛郎さん(68)は「建設を決めた石橋先生には感謝しかない。当事者の同年代の人と交流したいというニーズにも応えたい」と語る。

 問い合わせはひだまり北上☆きらり(0197.62.4530)へ。

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