石橋中で「G7給食」 世界や社会、考えるきっかけに 参加国の料理提供 下野

カナダの「G7給食」

 【下野】日光市で6月24、25の両日開かれる先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合に合わせ、石橋中は11日、参加国の料理にちなんだ「G7給食」の提供を始めた。参加各国とG7サミット開催県の広島、本県料理を含めて計8回、来月18日まで実施する予定。同校の大島久美子(おおしまくみこ)栄養教諭(53)は「生徒が給食を食べながら、世界や社会のことを考えるきっかけになれば」と話している。

 会合のPRや機運醸成を図る県の応援事業の一環で、生徒に給食を通じてG7開催の意義や関心を持ってもらう目的。

 同校はこれまでも、東京五輪や栃木国体開催に合わせて県内の特産品を献立にした給食を提供。献立予定表には大島教諭の「一口メモ」欄を設け、食材の意味を簡単に解説するなど食育教育を続けている。

 第1弾となった11日のG7給食はカナダ料理を提供し、「メープルスプレッド」「鮭(さけ)のムニエル」「プーティン(ポテトフライのチーズがらめ)」などが並んだ。

 18日に実施する広島県をテーマにしたG7給食は「呉の肉じゃが」などの献立を予定し、一口メモには「首脳らは核軍縮や経済安全保障、気候変動など、地球規模の課題を議論します」と記載した。29日のドイツは「じゃがいもとベーコンのスープ」などの献立で、「下野市はドイツのディーツヘルツタールと姉妹都市です」と紹介している。最終日となる6月18日の本県料理の献立については、全生徒からメニューを公募しているという。

 この日の給食の時間では、教室のテレビを通して大島教諭が献立やG7、カナダの地理や歴史、食文化などについて説明した。3年の斎藤凪冴(さいとうなぎさ)さん(14)は「G7とカナダのことが分かった。プーティンはとてもおいしかった」と話していた。

テレビの解説を受けながら給食を食べる生徒

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