「大軍拡と改憲で平和になるのか」 九条の会が憲法のつどい、大津

渡辺一橋大名誉教授が、岸田政権が進める防衛費の大幅増などについて語った滋賀・憲法のつどい(大津市本丸町・市生涯学習センター)

 憲法や平和について考える「滋賀・憲法のつどい」が7日、大津市生涯学習センター(本丸町)で開かれた。哲学者の梅原猛さんらが立ち上げた「九条の会」事務局の渡辺治一橋大名誉教授が講演し、防衛費の大幅増などを進める岸田文雄政権について「大軍拡と改憲で、日本とアジアは平和になるのか」をテーマに批判的に問題提起をした。

 つどいは滋賀・九条の会主催。憲法記念日(3日)に合わせて毎年開催。今年は約150人が参加した。

 渡辺さんは冒頭、岸田政権が安全保障関連3文書を閣議決定し、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有や防衛費の大幅増に踏み切ったことを念頭に「今年は、憲法の歩みの中で最も危険な攻撃が行われている時期の憲法記念日だった」と語った。

 安倍晋三元首相や菅義偉前首相時代の憲法や自衛隊を取り巻く流れを振り返り、「安倍さんがやり残した改憲や、菅さんが米国と約束した攻撃的な軍隊づくりという宿題の実現を迫られて登場したのが岸田内閣だ」と指摘した。

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