安心と安全を守るための電力の途絶えない街づくりを 便利さと環境へのやさしさを備えた次世代エネルギーへの期待

暮らしに役立つ情報をお伝えするTOKYO MX(地上波9ch)の情報番組「東京インフォメーション」(毎週月―金曜、朝7:15~)。今回は防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」で、電力への備えとして注目される次世代のエネルギーを紹介しました。

◆TOKYO防災 A to Z #5 バイオ燃料

防災に役立つ情報を紹介する特別企画「TOKYO防災 A to Z」。

今回は、化石燃料に代わり注目される次世代のエネルギーについて学びます。

美しい街並みと歴史ある文化が共存する、東京。
その発展の裏には、過去の災害によって培われた教訓を活かした街づくりがあります。
そして、その歩みは未来へ。備えよう、今も、100年先も、安心と安全を守るために。

頻発する自然災害に備え、東京都が想定する五つの危機。
今回のテーマは、電力への備えです。

近年の気候変動により多発しているのが、冷暖房の過剰な使用による電力不足。
それは、ときに、大規模な停電をもたらし、私たちの生活や社会活動の継続を脅かします。

暮らしの安心と安全を守るため、求められているのが、電力の途絶えない街づくり。
そこで、現在、電力を生み出す化石燃料に代わる環境に優しいエネルギー源として期待されているのが、動植物から生み出されるバイオ燃料。その中でも、今、注目されているのが…。

(ユーグレナ社 実証プラント副工場長・草次宏昌さん)「これは、微細藻類、皆さんに聞き馴染みがあるミドリムシから抽出した脂肪分。次世代バイオ燃料の原料です」

体長わずか0.05mmのミドリムシを原料に作られた次世代バイオ燃料「サステオ」。
ミドリムシから抽出した油と使用済みの食用油を混ぜ合わせることで、化石燃料と同じように使うことができます。
独自の技術によって、世界で初めてミドリムシの大量培養に成功。安定した供給が期待されています。

(ユーグレナ社 実証プラント副工場長・草次宏昌さん)「皆さんに使っていただいて、車両など既存のインフラにそのまま使って問題ないと認識していただく。過去にいろいろな自治体でゴミ収集車に使われていたり、都バスなどでも使われています」

自動車だけでなく、船やジェット機などの代替燃料として、活躍の場を拡大。

(ユーグレナ社 実証プラント副工場長・草次宏昌さん)「石油由来の燃料を使うとCO2が増えてしまうんですが、『サステオ』を使うことによって、CO2をこれ以上、増やさないというメリットがあります。どうしても、地球環境に優しいことをしようとすると便利さを捨てるといったイメージが先行してしまうんですが、便利さは享受しつつ環境に優しいという生活を送ることが普通にできればいいなと思います」

電力を作るための燃料の多様な供給源のひとつとして、環境に負担をかけないエネルギーが期待されています。

私たちの日々の暮らしの中でも、電力ひっ迫に備えて節電などを心がけつつ、化石燃料に代わる新たなエネルギー源を通し、多様性をもった電力の作り方にも注目が必要です。

都では、100年先も安心な都市をめざして、「TOKYO強靭化プロジェクト」を策定しています。
詳しくは、ウェブサイトをご覧ください。

関連リンク
https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/kyoujinkaproject/

番組名:東京インフォメーション
放送日時:毎週月―金曜 7:15~7:20
キャスター:杉浦みずき、白戸ゆめの
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/tokyoinfo/

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