国への要望方針を確認 岩手県、ILC誘致実現に向け推進本部会議

 国際リニアコライダー(ILC)の誘致実現に向け岩手県は15日、県庁でILC推進本部会議を開いた。最新の動向を共有し、政府主導による国際的な議論の推進を国に働きかけるなど今後の取り組みを決めた。

 ILC計画を巡る動向に関しては、国内外の研究者でつくる国際推進チームが、国際共同で関連技術の研究を行う「ILCテクノロジーネットワーク」の立ち上げを調整していると報告。同チームが設置した「国際有識者会議」では、大型加速器建設をグローバルで進めるための台本を検討していると紹介した。

 県は国に対し、国際共同による加速器の研究開発や政府間協議に必要な予算措置を引き続き要望するほか、国民の機運醸成に向けた講演会の開催、ILC誘致を契機としたまちづくりへの支援に取り組むことなどを確認した。

 本部長の達増知事は「国家プロジェクトとして、政府主導による国際的な議論を推進するよう国に働きかけていく」と述べた。

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