農業参入を本格始動 茨城・一誠商事 サツマイモ苗植え

サツマイモの苗を機械で植え付ける一誠商事の五十嵐徹社長(右)ら=阿見町吉原

不動産業の一誠商事(茨城県つくば市)が新たに取り組む農業分野への参入が本格的に動き始めた。阿見町に借りた畑で16日、社員らが専用の農機を使い、サツマイモの苗を植える作業に汗を流した。

同町吉原の畑は計約1万1千平方メートル。新品種の「あまはづき」「栗かぐや」を苗から育て、「べにはるか」「ベニアズマ」を含めた4品種約1万3千本を植える予定。収穫は8月下旬から10月下旬ごろを見込む。現状の事業は、農地を直接扱うための実績づくりの段階。

この日の植え付けには五十嵐徹社長(47)が参加。晴天で気温が上がる中、マルチシートで覆った畝に、サツマイモの苗を植え付けていった。五十嵐社長は「採算ベースに乗せるには、農地の拡大や加工品販売などの6次産業化が必要になる。農地は20倍くらいに広げたい」と話す。

県の支援などを受けて取り組むアグリ事業部の斉藤三之副部長は「まずはおいしい農産物を消費者に届けたい」と意気込む。

同社は創業50年を機に農業分野への進出を決め、昨年7月、同部を発足し、3人を配置した。

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