新型の自動運転車両 17日試乗会 茨城・境町が導入へ

覚書を締結した橋本正裕町長(左から2人目)と佐治友基社長兼CEO(中央)=千葉県柏市

茨城県境町は、エストニア製の新型自動運転車両を導入する。同国車両メーカー日本代理店を務める「BOLDLY(ボードリー)」と覚書を16日締結した。導入車両は、世界初の水素走行自動運転シャトルを設計、製造する「Auve Tech(オーブテック)」が昨年秋に発表した電気自動車(EV)の「MiCa(ミカ)」。17日に町関係者や町民向けの試乗会を町内で実施する。

新型車両は、全長4.2メートルで幅1.8メートル、高さ2.5メートル。最大8人乗り。今後、東京大柏キャンパス(千葉県柏市)内で走行などを繰り返してデータを蓄積し、日本の道路事情に合った仕様に改良していく。町民の利便性向上が狙いで、町議会で補正予算案が可決後、今秋以降にも町内で公道走行を目指す考え。

覚書締結は、同町内を走る自動運転バスの運行業務もボードリーが担っていることで実現した。町は、購入またはリースで車両を導入する。

同キャンパス内で行われた締結式には、橋本正裕町長のほか、ボードリーの佐治友基社長兼CEO、オーブテックで自動運転部門責任者を務めるクリスチャン・ヴィリポルド氏らが出席した。

橋本町長は「自動運転バスは地域住民の足というだけでなく、町外の人に境町を知ってもらう機会にもなっている。新型車両の導入で増便など地域住民のサービス向上にもつながる」と期待を寄せた。

© 株式会社茨城新聞社