中学・高校3年生の英語力5回連続で全国トップの福井県 1位の理由は…中学生は2位東京に大差

 文部科学省は5月17日、全国の公立中学・高校を対象にした2022年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。福井県の中学3年で「英検3級程度以上」の力がある割合は86.4%、高校3年の「英検準2級程度以上」は60.8%で、新型コロナウイルス禍に伴い調査を見送った20年度を挟み、ともに都道府県別で5回連続トップとなった。中3は、前回(21年度)の85.8%から0.6ポイント伸び、2位の東京59.5%と大きく差を付けた。

 22年12月時点の状況を調査。中学は都道府県と政令市、高校は都道府県ごとに実施。全国平均は、中3で前年度より2.2ポイント増の49.2%、高3で2.6ポイント増の48.7%だった。22年度中に50%以上にするとの政府目標に届かなかったが、文科省は「着実に改善している」とした。政令市を含むと中3で「英検3級程度以上」の割合が最も高いのはさいたま市の86.6%だった。

 福井県教委は、県内中高生の英語力の高さについて、16年から英検やGTEC(ジーテック)など外部検定の受験料を補助し結果を学習改善に生かしていることや、全ての中学校に外国語指導助手(ALT)を配置していることなどが要因とみている。

 高3の「英検準2級」以上の都道府県別は、2位富山県60.5%、3位石川県57.7%と北陸が並んだ。また、今回初めて高3の「英検2級以上」も調査し、福井県は26.0%で5位だった。福井県教委は「書く力が課題で、グローバルに活躍するためには、相手を説得できる高度な論理構成や語彙力が必要」とした。

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 全国の中高で英語を担当する教員のうち、英検準1級程度以上を取得しているのは中学校41.6%、高校72.3%。福井県は中学65.3%、高校95.4%で、ともに前回調査に続いて全国1位だった。

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