「夜1人で歩く姿に違和感」 行方不明の高齢男性保護、51歳女性に感謝状

高齢男性の保護に貢献したとして感謝状を贈られる伊藤さん(京田辺市興戸・田辺署)

 京都府警田辺署は、行方不明になっていた高齢男性の保護に貢献したとして、京都府精華町職員で介護認定調査員の伊藤ゆう子さん(51)=京田辺市草内=に感謝状を贈った。

 4月20日午後9時45分ごろ、車で国道を走って帰宅途中だった伊藤さんは、反対車線を歩いている80代の男性を見かけた。夜に1人で手ぶらで歩いている男性に違和感を抱いた伊藤さんは、脇道に入って車を止めて声をかけた。

 伊藤さんは男性を安全な場所に移動させ、介護認定調査員の知識を生かして、男性が周囲を見ず1点だけを見つめて歩いていることや、会話のやりとりなどから認知症を疑い、田辺署に通報した。

 田辺署によると、男性は京田辺市内に住む家族から「午後2時ごろに家を出て帰ってこない」と捜索願が出されていた。伊藤さんは男性の話を聞き続け、到着した署員が保護した。

 伊藤さんは「高齢者が1人で歩いているのを見て、少しでも疑問を感じたら声をかけてほしい。声かけが地域の見守りの目につながる」と話した。

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