セカンドシアター新喜劇 兵庫・西宮出身の住吉大和さん、23歳で初のリーダーに大抜てき 5月27、28日

ジャッキーが一番好きだが、愛用のヌンチャクは「ブルース・リーと同じ鎖の長さ」とこだわる住吉大和さん=大阪市中央区

 吉本新喜劇の若手座員が出演する「セカンドシアター新喜劇」が27、28日に大阪市中央区のYES THEATER(なんばグランド花月ビル地下)であり、兵庫県西宮市出身の住吉大和さん(23)が初めてリーダーに抜てきされた。「コミカルな動きもふんだんに取り入れ、子どもにもわかりやすい笑いを提供する。ぜひ家族で見に来てほしい」と意気込む。

 両親の影響でカンフー映画と吉本新喜劇が大好き、少年時代は映画のまねをしてヌンチャクを振り回して遊んだ。初めて生で新喜劇を見たのは12歳の時。「舞台の迫力とお客さんの熱気が半端なかった。自分も入りたいと本気で思った」と夢が芽生えた。

 だが「自分自身、とりわけ面白いキャラクターではなかった」と住吉さん。友人には内緒で、西宮甲山高校3年の時に新喜劇のオーディションを受け合格。現在は警察官やチンピラ役で出演している。

 座員が100人以上いる新喜劇で目立つのは簡単ではない。「2年くらい仕事がなく、ネタを磨く場所もなかった」。だが2022年春、若手を育成する場をと間寛平さんの主導で、なんばグランド花月の地下に新劇場(YES THEATER)ができ、出番が増えた。

 先輩や座員との交流も生まれ、ネタバトルで優勝することも。特技のヌンチャクを使った芸にも磨きがかかり、「アンケートで面白かったと名前を挙げてもらえるようになった。自信を持てるきっかけになった」と振り返る。

 今回、先輩の新名徹郎さん(40)とともにリーダーを任され、台本づくりにも初挑戦した。「男性座員の中では僕が最年少。この年でリーダーなんて普通はあり得ない。大チャンス、全力で挑みたい」と準備に余念がない。

 新喜劇の定番、屋台を舞台に、新名さんとは兄弟という役どころ。大好きなジャッキー・チェンが出演するコメディー映画と新喜劇に共通するベタな笑いや展開をちりばめ、「ダイナミックな動きのある新喜劇をやりたい」と力を込める。(津田和納)

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