1医療機関当たり2.64人感染 前週の1.7倍 新型コロナ5類移行後初の公表 8〜14日は201人

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したのに伴い、栃木県は18日、県内76の定点医療機関で「定点把握」した感染者数を初めて公表した。8~14日の直近1週間に報告された感染者は計201人で、1機関当たり2.64人。県が集計した前週(1~7日)の計121人、1機関当たり1.59人に比べ約1.7倍に増加した。

 6保健所の管内別で最も患者数が多かったのは、県北で4.71人。県東3.63人、宇都宮市2.28人、県南1.94人、安足1.82人と続き、最も少なかったのは県西で1.50人だった。

 年代別では40代以下が全体の約7割を占めた。10歳未満が最多で35人、10代が29人、20代と30代が各25人、40代が23人などと続く。

 近隣県では茨城の感染者数は2.71人、群馬県が2.41人だった。

 県感染症対策課によると、本県の定点医療機関で前々週(4月24~30日)に報告された感染者も前週と同じ水準だったが、直近では増加に転じた。同課の担当者は「どういう感染状況にあるか現時点で評価は難しいが、今後の推移を注視していきたい」と話した。

 県医療政策課によると、病院の状況を把握できるシステム「G-MIS(ジーミス)」上で県内の入院者は30人台と低い水準で推移しており、重症者もほとんどいないという。5類移行後に医療機関同士で行うようになった入院調整についても「大きな問題は出ていないと認識している」という。

 県は県ホームページ内の「栃木県感染症情報センター」で毎週木曜日、1週間分の感染者数を公表する。

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