神戸経済同友会、代表幹事にTOA会長の井谷氏 SDGsの取り組み強化、兵庫の活性化目指す

(左から)代表幹事に就いた井谷憲次氏と2年目に入る楢木一秀氏、退任した服部博明氏=神戸ポートピアホテル(撮影・風斗雅博)

 神戸経済同友会は19日、2023年度の活動方針を発表し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを強化する方針を示した。多様性を認めて高め合う「ダイバーシティー&インクルージョン」を掲げ、兵庫の活性化を目指す。同日、神戸市内で開いた定時総会で、新たに井谷憲次氏(71)=TOA会長=が代表幹事に就いた。

 代表幹事は2人制で、楢木一秀氏(69)=神戸製鋼所顧問=は2年目に入る。総会に先立つ記者会見で、楢木氏は「SDGsに取り組んだ過去2年間、提言した多くを兵庫県や神戸市の施策に入れてもらえた。3年目はさらに深掘りする」と表明。提言の骨子を夏ごろに固め、行政と意見交換して24年度の事業計画に盛り込んでいく。

 井谷新代表幹事は「県の人口が減る中、2025年大阪・関西万博などのイベントを利用して兵庫の良さを伝えたい」とした。

 代表幹事として2年間、同友会をけん引した服部博明氏(66)=みなと銀行会長=は「就任当初から取り組みたかったことの多くが実現できた」と満足感を示した。一方、日経平均株価がバブル経済崩壊後の最高値を付けたことには「驚いた。県内の景気は個人消費や訪日需要の回復で悪くないが、さすがに上がりすぎではないか」と懸念した。(高見雄樹)

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