マイナ保険証に同姓同名の別人情報 誤入力が原因、5900人分の登録再点検 兵庫県職員の共済組合

マイナ保険証に関する個人情報漏えい事案について説明する、地方職員共済組合兵庫県支部の小橋浩一副支部長(中央)ら=神戸市中央区、兵庫県庁

 兵庫県職員が加入している地方職員共済組合県支部は19日、マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」に、誤って同姓同名の別人がひも付けられたケースが1件見つかったと発表した。同組合と無関係の人が今月17日、自分の情報を見ようと専用サイト「マイナポータル」を閲覧したところ、同組合に加入している同姓同名の人物の住所や医療関係情報が表示され発覚した。

 同支部によると、組合員の被扶養者1人の情報を入力する際、生年月日を誤って入力。この誤情報に基づいて国のシステムからマイナンバーを取得した結果、たまたま誤入力した生年月日で同姓同名の人物がいたため、ミスに気付かないまま、この被扶養者の個人情報に別人がひも付けされてしまったという。

 同支部は当事者2人に謝罪。同時期に登録した約5900人分の情報について再点検を進めている。

 厚生労働省の集計では、2021年10月~22年11月に、健康保険組合などによるひも付けの誤りが7312件確認され、うち5件で個人情報が閲覧された。マイナカードを巡っては、コンビニで証明書の交付を受ける際に別人の住民票などが発行されるトラブルも相次ぎ、信頼が揺らぐ事態となっている。(田中陽一)

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