マンチェスター・シティが史上5クラブ目のプレミア3連覇達成! ハーランド大爆発に戦術アップデートで最多得点&最少失点

写真:Getty Images

マンチェスター・シティが、2022-23シーズンのプレミアリーグ優勝を決めた。なお、通算9度目のリーグ優勝となったシティは、イングランド史上5クラブ目となる3連覇達成クラブとなった。

第36節終了時点で1試合未消化ながら2位のアーセナル(勝ち点81)と4ポイント差で首位に立っていたシティ(勝ち点85)。当初は今シーズンのホーム最終戦となる21日の第37節チェルシー戦の勝利によって自力での優勝を目指していたが、アーセナルが20日に行われたノッティンガム・フォレストとのアウェイゲームで0-1の敗戦を喫したことで、試合前の優勝が決定する形となった。

2020-21シーズンは2位のマンチェスター・ユナイテッドに12ポイントを付ける独走優勝、2021-22シーズンは1ポイント差で2位のリバプールと最終節までもつれ込んだ熾烈なレースを制して2連覇を達成していたペップ・グアルディオラ率いるチーム。

今シーズンは開幕5連勝のロケットスタートを決めた絶好調のアーセナルにシーズンの大半でリーグテーブルの頂に君臨されていたが、今季2度目の直接対決となった第33節の4-1の勝利によって2ポイント差に接近。

その後、第28節延期分のウェストハム戦の勝利で首位を奪還。以降は失速したライバルを尻目に11連勝と驚異的な強さを発揮し、終わってみれば3節を残しての優勝となった。

今シーズンは2連覇に貢献した主力の大半を残しつつ、ストライカー不在を解消するため、メガクラブ同士の争奪戦を制してドルトムントからFWアーリング・ハーランドを獲得。さらに、同じドルトムントからDFマヌエル・アカンジ、リーベル・プレートからレンタルバックの形で正式加入のFWフリアン・アルバレス、リーズの主力だったMFカルヴァン・フィリップスらをピンポイント補強した。

その新加入組では目玉補強のハーランドがシーズンを通して驚異的なペースでゴールを量産。ここまで36ゴールと、プレミアリーグのシーズン最多ゴール記録を樹立。また、アカンジはディフェンスラインのすべてで安定したパフォーマンスを、アルバレスはハーランドの代役やジョーカー役として想定以上の活躍を見せた。

さらに、スペイン人指揮官の戦術に順応した既存戦力のMFジャック・グリーリッシュやDFナタン・アケ、今季トップチームデビューのDFリコ・ルイスらが実質新戦力と言ってもいい輝きを放った。

また、進化を続ける稀代の戦術家は可変式の[3-2-4-1]の新布陣でDFジョン・ストーンズを偽サイドバックだけでなく、偽センターバックとして躍動させる戦術面のアップデートも披露。

ここまで27勝4分け4敗。92得点31失点はいずれもリーグ最高で、シーズンを通して王者に相応しい戦いぶりだった。

なお、チャンピオンズリーグとFAカップでも決勝に進出しているシティは、残りシーズンでシーズントレブルを目指すことになる。

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