マンホールのふた“そのまま”せんべいに 手焼きの老舗が考案、明石駅前で限定販売 兵庫

「明石まんほぉる煎餅」。包装紙には市内マンホールの豆知識も記されている=明石市東仲ノ町

 手焼きせんべいの老舗、富士の山菓舗(兵庫県明石市本町1)が、同市のマンホールのふたをデザインした「明石まんほぉる煎餅(せんべい)」を作った。明石駅前のあかし案内所で土産品として限定販売されている。考案した同店6代目の原田岳秋さん(34)は「明石にこんな面白いせんべいがあるんやと、クスッと笑って食べてもらいたい」と話している。(松本寿美子)

 同店は1856(安政3)年に創業。「富士せんべい」の名で親しまれる。まんほぉる煎餅を作ったのは、原田さんが子午線や市立天文科学館が描かれた下水道のマンホールのふたを市内で見たことがきっかけ。「ふたもせんべいも丸い。焼かなあかん」と思い立ち、市に相談。「興味を持ってもらえてうれしい」と快諾されたという。

 せんべいは、創業当時のレシピを再現した卵せんべいで、ほんのり甘みのある生地にすりごまをたっぷり練り込んで焼き上げられている。「細かな線も焼き付けられ、いい感じになったかな」と満足げだ。

 ぜひ土産に求めてもらおうと、明石観光協会(同市東仲ノ町)に同案内所での販売を提案し、実現した。同協会職員の木村公輔さん(40)は「明石を象徴するデザイン。まちのPRになれば」と話している。

 鮮やかな赤の化粧箱入りで、1箱7枚入500円(税込み)。同協会TEL078.918.5080

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