山の事故に備え新部隊 奥州金ケ崎消防本部、技術を組織で習得

足場の悪い場所で負傷者を背負う訓練を指導する鈴木健介部隊長(左)

 奥州金ケ崎消防本部(千葉典弘消防長)は、山岳事故への対応力強化のため、山岳機動救助部隊(鈴木健介部隊長、隊員11人)を立ち上げた。これまでは個々が中心だった専門技術や知識の習得を組織的に実施する。管内の焼石岳(1548メートル)では、毎年のように転倒などの事故が発生。迅速な救助へ備えを整えるだけでなく、未然防止のため発信にも力を入れる。

 本格的な登山シーズンを前に、隊員は山岳や消防署で訓練に励む。19日は奥州市水沢大鐘町の水沢消防署で足場が悪い中、負傷者を背負う訓練を実施。鈴木部隊長(43)は、転倒を防ぐため立ち木にロープをくくりつけ、手すりを確保する方法を説明した。

© 株式会社岩手日報社