大槌の震災教訓、高知で生かす 田野町長ら復興状況を視察

東日本大震災の被災状況などについて説明を受ける常石博高町長(右)ら

 南海トラフ巨大地震の発生に備え、高知県田野町の常石(つねいし)博高(ひろたか)町長らは16、17の両日、大槌町で東日本大震災の復興状況などを視察した。田野町は災害発生前に対策を練る「事前復興計画」の策定を目指しており、被災後、マンパワー不足などに陥った大槌の教訓を生かす考え。避難所運営や用地取得に奔走した町職員や地域のリーダーらに当時の様子を聞き取り、深い学びを得た。

 常石町長と田野町職員、視察を支援した認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(広島県、大西健丞代表理事)のメンバー計9人が訪問。17日は大槌町社会福祉協議会や吉里吉里地区の公民館を巡り、ボランティアの受け入れや災害に強いコミュニティーづくりなどへのヒントを探った。

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