未来のタカラジェンヌ、4年ぶり募金「病気と闘う子どもに支援を」 はかま姿でファンに呼びかけ

寄付した人にビオラの種を手渡す宝塚音楽学校の生徒ら=宝塚市栄町1、宝塚大劇場

 タカラジェンヌを目指す宝塚音楽学校の生徒たちが21日、小児がんなどの病気と闘う子どもを支援するため、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市栄町1)で募金活動を行った。新型コロナウイルス禍での中止を経て4年ぶりの開催で、110期本科生と111期予科生、計約80人が寄付を呼びかけた。(池田大介)

 宝塚歌劇団を象徴する花にちなんで「すみれ募金」と呼ばれる伝統の活動。協力者にはスミレ科の花「ビオラ」の種が渡される。寄付金は医療的ケアが必要な子どもと家族のための滞在施設「チャイルド・ケモ・ハウス」(神戸市中央区)の運営などに使われる。

 色鮮やかなはかま姿で大劇場のロビーに登場した生徒は1時間ほど活動。訪れた大勢のファンらに「病気と闘う子どもたちのためにご支援よろしくお願いします」と協力を求めた。同校へ入学を目指す高校1年の女子生徒2人は「美しいオーラに圧倒された。来年は私たちもこの場に立って力になりたい」と目を輝かせた。

 この日は約134万円が集まった。本科生の溝口薫子さんは「少しでも『チャイルド・ケモ・ハウス』の活動を知っていただけたらうれしい」と語り、御子柴凛々子さんは「病気と闘う子どもたちがご家族と日常生活を送れることを願っています」と思いをはせた。

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