青森県知事選序盤情勢 「優位」の宮下陣営、緩み警戒 「追う展開」の小野寺陣営は巻き返し誓う

 知事選の序盤情勢の調査結果を東奥日報が報じた21日、「優位」とされた前むつ市長の宮下宗一郎候補(44)の陣営は「油断大敵だ」として活動の緩みを警戒した。一方、「追う展開」とされた前青森市長の小野寺晃彦候補(47)の陣営は巻き返しを誓った。

 「新聞報道は(宮下候補が)優位という文字が出ているが、まだ何とも決まっていない。油断大敵だ」。同日、八戸市で宮下候補の応援演説に立った大崎光明県議は、こう聴衆に呼びかけて引き締めを図った。

 宮下候補自身は取材に「(情勢報道に関して)自分自身が何か申し上げることはない。これまでやってきた活動をこれからも積み上げ、さらに支援の輪を広げていきたい」と話した。

 一方の小野寺陣営。平田博幸藤崎町長は弘前市での応援演説で「新聞報道、あれが今の現状。あと14日、決して追いつかない差ではない」と支持を訴えた。

 ある陣営幹部は「むしろ奮い立つものがある。これから巻き返していく」。三村申吾知事が再度街頭に立つ予定も決まった。小野寺氏は取材に「政策で選んでもらう、ただそれだけです」と述べ、次の演説場所に向かった。

 苦戦が伝えられた元むつ市議の横垣成年候補(63)は「出馬表明が遅かったこともあり、浸透していないのは確か」と自認しつつ「まだ4日目。自民が支持する2人と違う、第三の勢力だということを馬力を出して訴えていく」と強調。選挙責任者の畑中孝之共産党県委員長は、今後の支持拡大へ「他党や市民団体の方にマイクを握ってもらうことを重視している」と戦略を語った。

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