ゼレンスキー大統領の広島訪問 市民は、ウクライナ避難民はどう見たか 2日間を振り返る

広島サミット開幕後に急きょ決まったのが、ウクライナのゼレンスキー大統領の訪問でした。世界中が注目した広島の2日間を追いました。

■ 20日午後3時半 広島空港
小林康秀 キャスター
「今、姿を現しました。ゆっくりと階段を降りて今、広島の地に降り立ちました」

■ 広島市内
小宅世人 アナウンサー
「ゼレンスキー大統領を乗せた車がやってきました。この白いゲートをくぐると、この先にグランドプリンスホテル広島があります」

車列を見た人
「今、本当に解決の出口が見えないんだけど、広島で何かが変わればいいなって、すごく期待しています」

母がウクライナ人の少年は―
「ウクライナから日本を訪れてくれて感謝がありました。日本のよさをゼレンスキー大統領に知ってもらって、いつでもゼレンスキー大統領が日本に来られるようにしてほしい」

ウクライナから避難している姉妹も―

■ 国際メディアセンター
松原芳光 記者
「ウクライナメディアの方もずっと画面を見守っています」

ウクライナメディアの記者
「対面で話すこととオンラインでは単純比較ができない。すごいことだよ。ウクライナにとって可能性を大きく広げる」

各国の記者は―

ドイツメディアの記者
「たぶん、最も大事なことの1つは、インドのモディ首相とのオフミーティング。モディ首相はプーチン大統領に影響力のある、プレッシャーをかけられる世界でも数少ない人間の1人なんだから」

■ サミット主会場
会議にはゼレンスキー大統領も出席

岸田文雄 総理
「ウクライナ情勢、平和と安定への挑戦にどう対応するのか議論を深めます」

セッション後に各国の首脳と談笑する様子も…

■ サミット主会場のある広島市南区
セッション終了後には各国の車列が続々と…

繁高主税 記者
「イギリスの車列に続き、フランスの国旗を付けた車両も出ていきます。車両から手を振っています」

田村友里 アナウンサー
「平和公園につながる吉島通りです。中にはゼレンスキー大統領が平和公園を訪れるのではないかという一報を受けて集まった人も。続々と人が増えています。日差しが強く、日傘をさしている人、しゃがんでいる人…。本当に多くの人が集まっています」

手作りの旗を持ってきた人
「(旗を)1時間で作ってきました。ウクライナでつらい思いをしている人が少しでも早く元の暮らしに戻れるように」

■ 21日午後5時過ぎ サミット主会場のある広島市南区
福岡公陽 カメラマン
「ゼレンスキー大統領を乗せた車がサミット会場のグランドプリンスホテル広島から出て行きます」

■ 広島市中区
山崎有貴 記者
「吉島通り、ゼレンスキー大統領の姿が確認できました。手を振っているのが見えました」

■ 広島市中区 平和公園前
寺岡俊 記者
「ゼレンスキー大統領の姿が見えました。手を振っています。今、ゼレンスキー大統領が平和公園に入りました」

■ 平和公園
JNNワシントン支局 樫元照幸 支局長
「今、原爆資料館の前で知事・市長とあいさつをしています」

■ 21日午後5時20分 原爆資料館へ

小林康秀 キャスター
「緊迫感を増している平和大通りです。これからゼレンスキー大統領の会見が行われる平和公園に向かいます」

■ 封鎖された平和公園
「15分ほど前にこの場所にゼレンスキー大統領が到着しました。完全に封鎖されている平和公園を報道陣がゆっくりと会見場に向かって進んでいきます」

芳名録に記したメッセージ
「資料館の訪問に深く感銘を受けた。世界中のどの国もこのような苦痛と破壊を経験することがあってはいけない。現代の世界に核による脅しの居場所はない」

■ 午後6時 原爆資料館を出て慰霊碑へー
伊東平 アナウンサー
「戦時下にあるウクライナの大統領が原爆慰霊碑に花を捧げようとしています」

「祖国ウクライナの平和を祈るゼレンスキー大統領が、この地で何を感じ、この後、何を伝えるのでしょうか。これからゼレンスキー大統領の記者会見が行われる予定です」

■ 広島市中区 おりづるタワー
平和公園の近くでは…

広島ウクライナ人会 代表 アナスタシアさん
「わたしたちの国と世界の大事な日かなと思って、わたしたちもみんな、外で立ったり、旗を持って空港まで行った人もいました」

ドネツク州から広島に避難
「『みなさん、もう戦争は終わりました。平和になりました。みなさん、家に帰ってください』。そういうことを聞きたいです」

キーウから広島に避難している姉妹
「(ゼレンスキー大統領の広島訪問は)ウクライナにとって、とてもいいことだと思います。わたしもすごくうれしいと思う。ありがとうございますと言いたい。ウクライナのためにあんなにがんばっていることに感謝したいと思います」

■ 午後6時半頃 平和公園の外では

寺岡俊 記者
「広島国際会議場では今、岸田総理とゼレンスキー大統領の会談が行われています。沿道にはまだ多くの人々が残っています」

■ 首脳会談
岸田総理
「G7広島サミットに参加いただいたこと、心から感謝し、歓迎します」

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「G7サミットでこれだけウクライナへの注目をいただいたこと、ウクライナの領土・ウクライナ人への支援を一生忘れることはありません」

■ ゼレンスキー大統領の記者会見

ゼレンスキー大統領
「広島の街でウクライナの国旗カラーが見えます。ウクライナの国民への信頼、ウクライナへの支援の気持ちです。日本の国民、ありがとう。戦争の犠牲者となった全ての方が安らかに眠れますように。平和になりますように」

■ 平和公園のそばでは…
ウクライナ避難民らが、ゼレンスキー大統領との面会を調整するも…

警備にあたる警察官
「結論からいうと、何もありません。(面会の)予定がなかったということです」

キーウから広島に避難している姉妹
「残念ながら会うことができませんでした。でもバルコニーからちょっと大統領の姿が見えました。ウクライナにとってはゼレンスキー大統領が日本に来て、リーダーや大統領に会って、さまざまな話ができたことはとても大切だと思います。これは、わたしたちとの面会よりもずっと大事なので」

■ 午後8時頃 ゼレンスキー大統領が平和公園を後に

寺岡俊 記者
「平和公園では撤収作業が始まっています」

近くの小学6年生
「数時間前までゼレンスキー大統領がいて、すぐだから、近くにいた気分だなと。より原爆について知ってもらって、平和になるんじゃないかな。1秒でも早く戦争がなくなって、平和になってほしい」

■ 午後8時半頃 広島空港
杉木健那 記者
「ゼレンスキー大統領の車列が広島空港に到着しました」

■ 午後9時頃 ゼレンスキー大統領 帰途に

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