6月25日「運賃無料デー」 長崎市内の路線バスと路面電車 公共交通機関の利用促進へ

 長崎市は22日、市内で運行する路線バスと路面電車の「運賃無料デー」を6月25日に実施すると発表した。新型コロナ禍の影響で減少した公共交通機関の利用促進などを目的に、初めて取り組む。年度内の日曜か祝日で最大8回実施する予定。1回目の結果を踏まえ2回目以降を設定する。
 対象は、長崎自動車(長崎バス)、県交通局(県営バス)、長崎電気軌道が市内で運行する路線バス、路面電車の全便と、さいかい交通の新地-桜の里-板の浦線、富川運送の高島島内コミュニティバス。空港リムジンバスなど高速道路を使う路線と県営バスの雲仙線は含まない。
 当日は交通系ICカードは不要。バスでは乗車時発行の整理券を回収し、路面電車はそのまま乗降できる。長崎バス、県営バス、長崎電気軌道の3事業者が運賃無料デーを同時に行うのは初めて。市が諸経費を負担し、国の地方創生臨時交付金を活用する。
 物価上昇に対する市民の負担軽減を図ると同時に、市民の利用を促すことで公共交通ネットワークの維持につなげる狙い。市公共交通対策室によると、通常の日曜祝日の1.5~2倍の乗客を見込み、マイカー利用抑制による渋滞緩和や二酸化炭素(CO2)削減効果も期待できるとしている。

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