「議長」の怒号で議場騒然 前代未聞の事態に議会「暫時休憩」 足利市

足利市役所

 「何言ってんだ、おめえは」。22日の足利市議会臨時会で、臨時議長を務めた新人の三田研三(みたけんぞう)市議(75)が、やじを受けて議長席から「怒号」を張り上げ、議場は騒然となった。

 最年長であることから、議長選出までの臨時議長を任された三田市議。議長に立候補した尾関栄子(おぜきえいこ)市議(70)に対し、栗原収(くりはらおさむ)市議(61)が質問を行った際に「問題」は起きた。

 尾関市議の答弁が質問とかみ合っていないと感じた栗原市議は議長に「注意をしてもらおう」と考え、答弁の途中で「議事進行」と発言した。他の議員からも「これでは成り立たない」などのやじが飛んだ。

 これに対し、三田市議は「成り立たないといっても、知らないからしょうがなかんべ」などと大声を出した。前代未聞の事態に議会は「暫時休憩」となった。

 三田市議は取材に「怒鳴ったつもりはない。尾関さんが話している途中だったので、栗原さんが悪いと思った。私は不適切と思わない」と説明した。

 議会運営委員会の小林貴浩(こばやしたかひろ)委員長(56)は「議会の品位を著しく傷つけた。議場で恫喝(どうかつ)することは許されない」として、正副議長らと共に後日、厳重注意をする方針という。

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