【インド】23年の引き渡し住戸、過去最多の50万戸超か[建設]

インドの不動産サービス大手アナロック・プロパティー・コンサルタンツは22日、2023年に主要7都市で工事が完了し、引き渡しが可能な住戸数は前年比39%増の55万7,900戸との予測を明らかにした。インドの住宅市場で通年の引き渡し戸数が50万戸を超えるのは初めて。

23年の引き渡し戸数を都市別に見ると、デリー首都圏(NCR)が最多の17万100戸(全体の30%)で、前年から97%増える見通し。次いで、ムンバイ都市圏(MMR)が13万1,400戸(同24%)で、これら2都市で全体の過半を占める。

南部ハイデラバードは2万3,800戸で全体の4%にとどまるが、前年からの伸びは104%増で最も高くなると予想する。

引き渡し可能な住戸数は17~21年は20万~30万戸で推移してきた。22年は40万戸の大台を超え、23年は推計で50万戸に到達する。23年は新規プロジェクトの完成が数多く見込まれるが、アナロックは地政学的リスクや世界景気の後退が業界の向かい風になる可能性を指摘したほか、物価上昇圧力で開発事業者は建設費がかさみ、利益率が低下傾向にあるとみている。

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