キャラクターの力で投票率アップを 「ご当地めいすいくん」青森県が全国最多25種類

「大鰐温泉もやしを愛するめいすいくん」を描いた山口さん(左)と「青森スキー三昧めいすいくん」を描いた石上さん。壁にかけているのは町内の園児たちによるめいすいくんの塗り絵=22日、大鰐町役場
青森県版のご当地めいすいくんたち。上から、縄文めいすいくん、えんぶりめいすいくん、まぐろ1本釣りめいすいくん、白神ブナの森めいすいくん

 選挙の投票率アップを全国で呼びかけるゆるキャラ「めいすい(明推)くん」。公益財団法人・明るい選挙推進協会(東京)が定めたキャラクターだが、青森県版が25種類と全国の都道府県で最多となっている。知事選真っ最中の県内で、各選挙管理委員会は、めいすいくんの力を借りて投票を呼びかけている。

 めいすいくんは2000年生まれ。頭にある2本の縦線は投票箱の投入口を表している。この姿をモチーフに各都道府県の選管は、地元の名物などにちなんでさまざまな「ご当地めいすいくん」を作っている。現在全国に96種類ある。

 もともと青森県は16年時点で6種類あり日本一だった。しかし、いつしか9種類を生み出した東京に抜かれ、埼玉、岐阜にも追いつかれた。

 「やっぱり日本一がいい」。県職員で県選管事務局員の柿﨑有子さんはトップ奪還を誓った。他の局員と協力し、一気に17種類を考案。頭に「縄文」「えんぶり」「まぐろ1本釣り」「ジュノハート」など青森県らしさあふれる言葉を冠しためいすいくんたちが誕生した。

 県選管の呼びかけで、さらに大鰐町生まれのめいすいくん2種類も加わった。ともに町職員の、山口波子さんはワニに乗りながら大鰐温泉もやしを持ち、頭に温泉が湧いているめいすいくん、石上朋美さんはスキーを楽しむめいすいくんを生み出した。今年3月には正式に認定を受け、全国のめいすいくんのうち実に約4分の1を青森県版が占めることになった。

 大鰐町選管は知事選の期日前投票所がある町役場に、町内の保育園児らが塗ったご当地めいすいくんの塗り絵を飾っている。町選管の原子慶隆さんは「子どもの絵を楽しみに見に来る若い親たちが投票に来てくれるはず」と願っている。

 県選管は知事選の投票呼びかけの一環で、27、28日の午前10時~午後5時、おいらせ町のイオンモール下田で、ご当地めいすいくんを使った模擬投票「子ども選挙」を行う。中学生以下が対象で、参加者にはめいすいくんグッズを贈る。

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