来月エルサルバドル代表、ペルー代表と親善試合で対戦する日本代表。25日(木)には最新メンバーが発表される。
現在の日本代表は「スピード全盛」ともいわれ、特に攻撃陣は伊東純也、浅野拓磨、前田大然といったスピードスターの選手たちが重要な役割を担っている。
逆にいえば、大型のFWやポストプレーヤーが不遇とも呼べる時代を迎えている。こうした現状を選手たちはどのように思っているのだろうか?
過去Qolyのインタビュー取材を受けてくれた「日本代表の経験者かつ大型ストライカー」である選手たちの回答を抜粋してお届けしよう。
ハーフナー・マイク
(動画 3:46~)
身長:194cm
日本代表:18試合4得点(2011-2016)
取材日:2023年2月
「個人的な見方ですけど、ワールドカップとか見てもFWに守備の印象のほうがあって。別に批判してるわけじゃないですけど、もうちょっと点を取るFWが見たいですね」
昨年限りで現役引退したハーフナー・マイク。194cmという圧倒的な高さを武器にヨーロッパでも結果を残した彼は、言葉を選びながらも現在の日本代表に対する複雑な想いを明かしてくれた。
「いま日本代表のFWは『足が速くて守備ができる』というのがメインになりすぎてて。それで点を取れるって考えたら昔の岡崎(慎司)さんが今一番理想的なのかなって。走れて、守備もできて、しっかり点が取れるっていう部分では岡くんはそこがすごかった」
「個人的には大迫(勇也)選手を見てたほうが楽しいですね(笑)」
矢野 貴章(栃木SC)
(動画 4:00~)
身長:187cm
日本代表:19試合2得点(2007-2010)
取材日:2022年9月
「(スピード全盛は)サッカーの今のスタイルだったりとか日本代表のスタイルとか、そういう選手が今海外にいて活躍しているっていう現状の中で選ばれるのは当然なのかなと思うんですけど」
39歳になった現在もJ2・栃木SCでプレーしている矢野貴章。パワープレーの要員として2010年ワールドカップにサプライズ選出された彼も大型選手の必要性を説いた。
「(昨年6月の)ブラジル戦とか見ても、速さだけでは通用しない部分があると思います。ああいう相手からどうやって点を取るんだってなった時にボールを前線で収めないとゴールに…前に運んでいけない。そういった意味では大型の選手って絶対必要だよなっていう風に僕は見てました」
(期待の大型選手は?)
「中島大嘉選手(北海道コンサドーレ札幌)ですね。あの選手は体が大きいだけじゃなくてスピードもありますし、すごくワクワクさせるようなプレーをする。ああいう選手がもっと出てきたりとか、ああいう選手が例えばFWにいて、世界のトップのDFとどう戦っていくかっていうのが、さらに日本が強くなるためには大事なことかなと思います」
小川 航基(横浜FC)
(動画 9:45~)
身長:186cm
日本代表:1試合3得点(2019)
取材日:2022年10月
「まぁ、正直何だろうな。(日本代表の)一番前のところは固まっていない感じのところがあります」
昨年J2で得点王に輝き、今シーズンJ1でも得点を重ねている小川航基。25歳とまだまだ若い彼は、自分自身がプレーするイメージを持ちながら強気の言葉を聞かせてくれた。
「見てて『難しいだろうな』と思うこともあります。まぁでも全然そこのポジションを僕が担うというか、それぐらいの覚悟というか、そういうのもありますし、できる自信もある」
「スピード型の選手が結果を残して代表に上り詰めただけであって、僕自身が結果を出してそこまで行けば、大型の選手がFWで起用されることも全然あると思います」
「そこは結果を出したもん勝ちかなとは思いますね」