G7栃木・日光「関係閣僚会合」まで1カ月 会場のザ・リッツ・カールトン日光の女性スタッフに迫る

 5月19日から広島で開催されたG7サミットに伴い、日光市で開かれるG7の関係閣僚会合まで5月24日であと1カ月です。開催に向けて「男女共同参画、女性活躍推進」をテーマに特集をお伝えします。

 今回はG7について、そして会合の会場で各国の大臣らを迎えるホテルの女性スタッフに迫りました。

 G7広島サミットが5月21日まで3日間の日程で広島市で開かれました。岸田総理は、成果について被爆地を訪れ被爆者の声を聞いたG7首脳が核軍縮に関する声明を出したことに「歴史的な意義を感じる」と述べました。

 G7サミットは、フランス、アメリカ、イギリスドイツ、日本、イタリア、カナダの7カ国及びEU・ヨーロッパ連合の首脳が参加して毎年開催される国際会議です。日本は、今年(2023年)1年、G7広島サミットの議長国になります。日本での開催は2016年の伊勢志摩サミット以来7年ぶり7回目です。

 首脳同士で意見を交わすG7広島サミットは、5月19日から21日まで開かれましたが、話し合われる課題が多岐にわたることから、4月から全国各地で関係閣僚会合が開かれています。環境やデジタルなど15の分野で会合がもたれ、すでに9つの分野で行われています。

 先月(4月)、群馬県で開かれたG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合ではAI・人工知能を適切に利用するため国際基準の策定を目指すとした共同声明を採択しました。会合は課題解決だけではなく開催地にとっては地域の魅力を世界に発信できるチャンスでもあります。

 栃木県内では男女共同参画・女性活躍担当大臣会合が、日光で6月24日と25日に開かれます。この会合は2017年にイタリアでのサミットの時に初めて開かれ、これまで4回の会合が開催されています。各国の担当大臣などが一堂に会し、国際社会が直面するさまざまな男女共同参画、女性活躍に関する課題について議論します。

 その会合の会場になるのが奥日光、中禅寺湖のほとりにある高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」です。1カ月後に迫った会合に向けて準備が進められています。

 海外からの客に対して英語で丁寧に対応するのはゲストリレーションズという部署に所属しアシスタントマネージャーを務める上村由佳さんです。出迎えなど宿泊客が快適に過ごせるようにおもてなしをする上村さん。まさにホテルの顔ともいうべき存在です。
【ザ・リッツ・カールトン日光 上村由佳さん】
「人と接する仕事は天職だと思っていて、その中でも世界的に有名な"ザ・リッツ・カールトン日光"でサービスの神髄を学びたいと思ったのが最初です。また、他のリッツ・カールトンではなく、日光を選んだ理由は、自然に囲まれたロケーションが魅力的でここを選びました」

 上村さんは新潟県南魚沼市出身。大学卒業後は東京ディズニーリゾートで働き、多くの人たちに夢と感動を届けてきました。

 「ザ・リッツ・カールトン日光」には開業に合わせ2020年4月に入社しました。
【上村さん】
(東京ディズニーリゾートで学んだことは?)
「オリエンタルランドではホスピタリティをすごく学んできたので、"お客様が何をしてほしいか"="先読みをするサービス"をすることに生かされている。また、相手の立場に立って考えること、相手がお子様やご夫婦、外国から来たお客様など、相手がどんな気持ちで、どんなバックグラウンドを持ってここにお越しいただいたかということを、まず考えてサービスをするようにしている。その部分はとても生かされていると思う」

(日々の仕事 やりがいは?)
「ゲストリレーションズは言葉のとおり、お客様と深く関わり合う部署なので、お客様が到着されてから滞在中も様々な面でお手伝いさせていただき、より快適に過ごしていただけるようにお手伝いすることが仕事。その中でもお客様との会話をより大切にしている。せっかく日光を選んでお越しいただいているので、私の大好きな奥日光の魅力や過ごし方をたくさん伝えて、その会話をきっかけに手紙をいただいたり、違う季節に会いに帰ってきていただいたりするので、ふれあいや会話する時間を持てることが一番のやりがいです」

 自然豊かな日光が魅力的だという上村さん、客に対しても日光のPRは欠かしません。
【上村さん】
「この自然が一番の魅力です。いろは坂をのぼって奥日光にお越しいただいているので、この自然を堪能してほしい。スウィートルームから奥日光の景色を観て、感動して涙を流すお客様もいたりするので、とても印象的です。私が体験したことをお勧めするようにしている」

 6月24日と25日に開かれるG7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合。上村さんは各国の大臣らを迎えおもてなしをする重要な役割を担います。
【上村さん】
「スムーズにストレスなく会合を進められるように、今から事前にできる準備からしっかりと行って、"リッツ・カールトン日光"を選んでよかったと思ってもらえるような"おもてなし"を心がけたい」

 G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合のロゴマークは、G7広島サミットのロゴに合わせた統一的なデザインですが、開催地の文字の色は、栃木県と日光市それぞれのシンボルカラー緑とオレンジを使用。また、日光市の花であり、会合の開催時期に開花を迎えるニッコウキスゲがあしらわれています。

 ニッコウキスゲの花言葉は「心安らぐ人」「日々あらたに」。今回の会合の成功とおもてなしの思いが込められています。

 日光市をはじめとする栃木県の魅力を国内外に発信するとともに1カ月後の会合の成功に向けオール栃木体制で準備が進められています。

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