【速報】イニエスタの退団発表 ヴィッセル神戸、7月1日の札幌戦限り 「神戸に来たことは人生最高の決断」

アンドレス・イニエスタ

 サッカーJリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸は25日、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ主将(39)が7月1日の北海道コンサドーレ札幌戦(ノエビアスタジアム神戸)を最後に退団すると発表した。神戸市内で会見したイニエスタは「プレーしながら引退したい思いが強いが、ここではそれがかなわない」などと退団理由を説明。涙を浮かべながら「神戸に来たことは人生最高の決断だった」とサポーターらに対する感謝を述べた。

 神戸とは今季末までの契約を結んでいたが、満了を待たずにクラブを去る。

 神戸で6シーズン目を迎えたイニエスタは、今季足を痛めるなどして出遅れ、リーグ戦への出場は3試合のみ。いずれも後半途中からだった。チームは豊富な運動量と強度の高いプレーで首位を走っており、吉田監督は世界的司令塔について、限定的な起用になる見通しを示していた。

 今月6日に退団の見通しが各メディアに報じられて以降、イニエスタ本人は「あまり言えることはない。将来何が起こるかを見守っていければ。ファンの皆さんの愛情には感謝している」と話すにとどまっていた。

 イニエスタはスペイン1部の強豪バルセロナのトップチームに18歳でデビュー。優れた状況判断やパスワークで頭角を現し、リーグ優勝や欧州チャンピオンズリーグ制覇に貢献した。2018年に神戸に移籍し、20年元日に決勝が行われた天皇杯全日本選手権で優勝。主将としてクラブに初のタイトルをもたらした。

 ワールドカップ(W杯)には06年ドイツ大会から4大会連続で出場。10年南アフリカ大会では母国のW杯初制覇の原動力となった。(藤村有希子)

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