高校生も通院費を初めて助成、月2回1日上限400円に 三田市方針、24年1月から

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 兵庫県三田市は25日、子どもの医療費について、来年1月から通院費の助成対象を18歳までに広げる方針を発表した。原則3割負担となっている高校生は、現行の小中学生と同じく通院の負担を1医療機関当たり月2回まで、1日上限400円(所得制限超過世帯は同800円)にする。市が高校生を対象に外来を助成するのは初めて。(橋本 薫)

 市によると、教育費の増加や物価高などに伴う子育て世帯の経済的負担に配慮したという。対象は18歳(高校3年生相当)までの市民で、就職していても助成を受けられる。親の扶養に入っている必要もない。所得制限を超過するのは、世帯収入がおおむね800万円以上の世帯という。市民税非課税世帯で一定の基準を満たす世帯は無料。所得にかかわらず、月3回目からは無料となる。

 市はかつて「子育てするならゼッタイ三田」をうたい、中学生までの医療費を無料としてきた。だが、少子高齢化による財源不足を理由に、2018年7月から小中学生に通院費の負担を求め、20年7月からは高所得世帯の負担額を倍増した。一方、21年10月からは中学生までだった入院費の無料化を18歳まで拡充。今回の通院費助成も含め、再び拡充を進めている。

 市によると、18歳までの通院費助成は、神戸阪神間では実施予定を含めると西宮市、神戸市に続いて3市目という。対象人数は3月末時点で3040人、助成額は年間5600万円を見込む。市は補正予算案と条例改正案を、6月1日開会の市議会定例会本会議に提出する。

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