棚田でオーナー田植え 氷見・長坂

田植えに励む参加者=氷見市長坂

 農林水産省が選定する「棚田遺産」である氷見市長坂の長坂棚田群で27日、棚田オーナーによる田植えが行われた。県外からの参加は昨年と比べて11組増えた。東京や神奈川、愛知、大阪、石川の19組約70人を含む33組約150人が地元住民と作業に汗を流し、棚田の里の魅力を満喫した。

 参加者は地元農家「椿衆」の指導で4枚の田んぼに苗を植え、作業後は棚田から富山湾の絶景を眺めながら、地元産米の塩むすびなどを味わった。

 昨年から始まった宿泊体験イベントも行われ、東京と愛知から訪れた4人が民家で郷土料理づくりなどを楽しみ、田舎暮らしを体感した。

 友人と東京から訪れた鯨岡修さん(67)は「景色がきれいだし、何度来ても田植えが楽しい。長坂の良さがもっと広まってほしい」と声を弾ませた。藤井隆長坂区長は「今後も棚田オーナー制度を続け、長坂の関係人口を増やしていきたい」と話した。

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