県内ゴルフ場 利用者過去5年で最多 22年452万人 密回避、女性利用者増加など

新型コロナウイルスの5類引き下げ以降、県内のゴルフ場でコンペ開催も増えている=JGM宇都宮GC

 県ゴルフ場協議会(松本典文(まつもとのりふみ)会長)に加盟する101コースで2022年の利用者数は451万9810人(前年比102.7%)と過去5年間で最多だったことが、29日までの同協議会のまとめで分かった。20年は新型コロナウイルスの影響で397万人と400万人を割り込んだが、「密を回避できるスポーツ」という評価や女性利用者の増加などが要因とみられる。

 松本会長は「コロナ禍で健闘した。今後は『2025年問題』も直面する。協議会としてもジュニアなど若年層に魅力を伝え、利用者確保に努めたい」としている。

 同協議会によると、18年は約408万人、19年約416万人と続き、新型コロナウイルスが流行し始めた20年は397万人と400万人を割り込ん。しかし21年は一転して約440万人と反発、22年は過去5年で最多に達した。

 東(25コース)、西(24)、南(27)、北(25)の支部別にみると、4支部とも22年は21年から増加。特に東支部が好調で前年比105.8%になった。西支部の18ホールのコースでは同131%と最高を記録した。

 要因としては女性利用者の増加も挙げられる。年齢別統計はないものの、近年は96カ所のゴルフ場で女性利用者の統計が取られ、22年は約64万人と19年比で約12万人も増えている。

 同協議会の高山哲男(たかやまてつお)事務局長は「若者、女性の利用者が多くなったと多くのゴルフ場から報告を受けている。新型コロナウイルスが5類に引き下げられて以降、コンペの開催も増えてきたようだ」と話す。

 一方で課題は「2025年問題」。国内のゴルフ愛好者のボリュームゾーンは60~70代と言われ、特に団塊世代の74~76歳が突出。団塊世代800万人全員が75歳の後期高齢者になると、ゴルフ場への足が遠のくとみられている。そのため同協議会はジュニア、シニア、初心者を対象としたゴルフ教室などを開催し、対策に力を入れている。

 高山事務局長は「ゴルフをやりたいという若者、女性、中高年の多くの声を聞く。そのきっかけづくりが我々の役目。これからもプロ会とタッグを組み、教室の開催など増やしていきたい」と力説した。

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