パッケージの封を開け、強い粘り気のある白い「すりおろしやまのいも」の中身を温かいご飯に載せた。しょうゆをたらしてかき込むと、ふわふわの食感で舌触りはなめらか。京都府宮津市特産で、料亭の料理にも出される京のブランド産品「やまのいも」のすりおろしだ。
同市波路で農産品加工製造を手がける「オフィス ウェイヴ ウェイ ラボ」(宮津市)代表の向山禎彦さん(66)が、1月から宮津まごころ市(浜町)や京街道グルメ館(京街道)で販売を始めた。やまのいもは主に京都市内などで卸されるため「地元産品なのに地元で食べられる場所がない」。手軽に家庭で食べてもらおうと、とろろの状態で商品化した。
農協で購入した計約200キロを一つずつ手作業で皮をむいてすりおろし、1袋に100グラムを詰めて冷凍。ご飯のほか、そばやお好み焼きにも合う。向山さんは「とろろ丼の冷凍版もつくりたい」と、試作を重ねている。
1袋250円。小さな容器に入れ、3個1セットで売り出せたら、より使い勝手が良くてありがたい。